2014/02/17皮膚科について

2024年 改定
わたくしが未だ若い頃「どうして皮膚科を選んだのか?」という質問をよく受けました。理由はいろいろあるのですが、最大の理由として、例えば内科全般医としてスペシャリストになり、そうしてその知識をアップデートし続けるのは困難なのではないかとの思いがありました。実際、内科も大学等大規模施設では細分化されており、皮膚科よりもより狭い領域を扱っている場合も少なくありません。また皮膚疾患の多くは見たり触ったりすることが簡単にできますが、内科では、例えば消化器内科では胃や腸の表面を見るだけでも内視鏡検査が必要になります。加えて皮膚科では免疫学的な反応が絡む疾患が多いので、研究面で時代の流れに乗り易い部分がありました。


開業医の臨床では、かぶれやにきび、そうして水虫がどうしても多くなりますが、それでも時々は、その発症のメカニズムに興味を惹かれる症例も少なくないのです。


治療面でも一昔前までは、古典的軟膏・ステロイド軟膏・抗生剤軟膏・保湿軟膏・抗真菌剤・抗ヒスタミン剤・漢方・光線治療などの組み合わせでしたが、現在では抗アレルギー剤・抗ウイルス剤・レチノイド・新しいタイプの経口抗真菌剤・皮膚潰瘍治療剤・免疫抑制剤・ビタミンD軟膏などが商品化され、バリエーションを持てるようになりました。一方薬効が強力な分副作用も出易くなった為、患者さんに十分ご説明申し上げるよう努力しています。

その後は生物学製剤がどんどんと出てきています。

← 前の記事 記事一覧 次の記事 →
ページの先頭へ戻る