2014/02/17にきびの新しい治療法

「にきびの治療薬が少なくて困る。」という感想は全国の多くの皮膚科医が持っている悩みです。特に健康保険の適用を受けられる薬剤となると、その範囲は余計狭まります。市販薬を応用しようと考えた場合でも同様です。欧米諸国に比較して薬剤数が少ないのです。さてそれはどうしてでしょうか?


それは日本人のにきびは欧米人に比較してずっと軽症だからです。その結果市場性に乏しいため、製薬会社が色気を見せないのです。しかしながら最近アメリカからの輸入品を医療専門商社が扱い始めたり、にきび治療に有効な成分を含有した「シワのばし」が発売されたりして、状況が変化してきています。具体的にはグリコール酸を用いたケミカル・ピーリングやレチノールが挙げられます。前者は簡単に言えば「一皮剥く」ことにより毛穴の詰まりを除去しようとするもの、後者は皮膚を赤ちゃんの皮膚に近づけることにより、毛穴が詰まり難くしようとするものです。


その後レチノール含有化粧品は一般化しました。


ディフェリンゲルが本邦にても発売されました。
この薬剤はフランス生まれで、フランスでは1995年に発売されています。
ビタミンAの誘導体であるレチノイドがにきびに有効であることは、以前より知られており、実際用いられたこともありましたが、発がん性が問題になり、姿を消してきました。
ディフェリンゲルは、発がん性がなく、同様の働きがある薬剤を開発する目的から生まれたものです。
海外での評判はたいへん高く、本邦での発売が待たれていました。現在、ディフェリンゲルはにきび治療の主役を担うくすりになっています。
薬効は毛穴の角質の剥離と新しいコメドができるのを予防することです。欠点は刺激性・乾燥の誘発です。
実際に使用した印象としては、中学生の出来始めのにきびにはたいへん効果があります。細菌感染が合併した事例では、抗生剤を併用することになります。

← 前の記事 記事一覧
ページの先頭へ戻る